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「アニメの殿堂」その後…

「アニメの殿堂」に関して、続報がありました。

<アニメの殿堂>川端文科相、中止を明言 「人の育成に重点」 」
(9月23日9時7分配信 毎日新聞 Yahooニュース経由)

「「日本の優れたメディア芸術をしっかり育て、発信していくことが極めて大事だという点では(事務方と)認識を共有した」とし、建物新築以外の方法でこの分野の振興策を改めて提案するよう文化庁の事務方に求めたことを明らかにした。」

文科相明言 「アニメの殿堂」建てぬ 文化庁に代替案要求 」
(9月23日7時57分配信 産経新聞 Yahooニュース経由)

「基本計画で拠点施設が必要な理由とされた作品・資料の保存については「既存施設との連携、コラボもあり得る」と述べた。」

これら続報を読むと、先日書いた記事には、いくつか「思い違い」があったようです。

上の記事を要約すると、以下のような感じかなと思います。

1.建物新築以外の方法でこの分野の振興策を考える。
2.作品・資料の展示保存については既存施設を使用して実現することもあり得る。

そう言われると、先日書いた懸念点については、ほとんど氷解してしまうんですよね。

民主党としては「アニメ・漫画・ゲーム」に関して、決して蔑に考えているわけでは無かった(少なくともタテマエ上は)…ということのようです。

民主党さん。あらぬ嫌疑をかけてすいませんでした…。

と、謝る所は謝るとして…

言い訳するなら、「思い違い」も無理ないことだと言いたいですけど。

だって、野党時代には「漫画喫茶」とか言って、散々蔑視発言を(いや、私的には決して「漫画喫茶」自体を蔑視する気は無いですが)していたわけですから。

まあ、それくらい言わないと対立姿勢があいまいになってしまうので、やはり「パフォーマンス」的にはしかたなかったというのも、わかるんですけどね。

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「思い違い」があったことは了解として、それはそれで新たなモヤモヤも生まれてきたりします。

ちょっと色々な視点で考えてしまって、まとまり付きにくいのですが…。

まず、新築「メディアセンター」不要論について。
いや、ここに至って、私も不要論にかなり正当性あると思ってはいるんですが…。

私の「理想」では、メディアセンターがアーカイブとなると同時に、新たな日本の観光名所にできるのではないかとも思っていました。

日本の漫画・アニメなどが世界的に注目されていることは、まあ事実としましょう。
で、世界からこの「聖地」観光に来たい人たちもいると思うんです。

Tokyotoy1
(タイの「日本オタク系スポットガイド」。路線図や、渋谷・池袋などのショップ地図付き)

そんな人たちがたくさん来れば、良い外貨獲得手段。国益としては悪くないはず。

ところが現状、そんな人たちにとりあえずオススメできる場所って、あまり思いつかないんですよね(私だけ?)。

とりあえず秋葉原に行ってもらえれば、雰囲気は味わえそうですけど…それではちょっと投げやりな気も。

一応、秋葉原UDXには「東京アニメセンター」という施設はありますが…ちょっとオススメしにくいかな。
ビルの一角でテナントショップみたいな感じだし、たまに行っても閑古鳥のことが多いし…日本人でも存在をあまり知らないんじゃないかな?ここに行くなら、「ラジオ会館」の方がまだ面白い気も。

そこで、何かその中心になる施設があれば、オススメしやすくなると思うのです。

これで景気が良くなれば、巡りめぐって業界の活性化や待遇改善にもつながるかもしれません。直接的な支援よりは、しがらみが無くて良いんじゃないですかね。

(民主党の言う「既存施設」として「東京アニメセンター」あたりを有意義に変えてもらうのはアリのような気もしますが…ちょっと小規模過ぎのような気も。)

メディアセンター構想では、同じ「サブカル」として、ゲームも一応視野に入っていたみたいですが…
個人的な趣味で言うなら、ぜひ、「アーケードゲーム」のアーカイブも作って欲しかったです。

アーケードゲームって、稼働期間が終わると、ほとんど目にすることも不可能になってしまうんですよね。
(エミュレータって手はありますが…ちょっと裏モノっぽいし)

それに、昨今では「ゲームセンター」は滅びの一途をたどっていて、もはや「終わった文化」と言って良い状況です。
(UFOキャッチャー、メダルゲーム、プリクラあたりで辛うじて生き残ってますが、ビデオゲームはほぼ終わってますよね…。「三国志大戦」とか一部のカード系ゲームなどは頑張ってますけど、それでも結構ツライらしいですよ…。)

そんなアーケードゲームを保存してくれている公共施設があると良いなぁと。プレイにお金払っても良いので…。
(個人では有名な収集家がいたと思いますが。)

…なんて色々書いてみましたが、まあ、これは超理想論というか超楽観論

そもそも今の予算金額では、それほど大がかりな施設は作れないと思うので、やはり止めとけというのが正論でしょうね。(ロンドンの「シャーロック・ホームズ博物館」みたいになっちゃってもねぇ…)

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新施設は無しとして…。
民主さんは、それ以外の形での振興策も考えているそうですが…。

毎日新聞の記事のリンクでは、アニメ会社「ゴンゾ」さんの苦境が語られていて、
「センターを作るお金があれば、アニメ業界の再編に使い国家産業として育ててほしい」
と言ってます。

再編というのがどういうことか、良くわかりませんが、とにかく建物では無い支援をしてくれということでしょうか。

しかし、支援というのもまた難しいところだと思います。

今回の不況で苦境に立たされているのは、別にサブカル業界だけでは無いですからね。
支援するなら何らかのタテマエは必要そうです。それこそ、国をしょって立つ産業だから…とか何とか。
(自動車・家電業界へのエコ政策みたいにね…)

一方、同じ記事で、あの安彦良和さんは、
「放っておいてほしい。国の助成には、表現を規制される懸念もある」
前回記事のコメントにも同様の投稿がありましたが、これもまた正論だと思います。

私も、自由競争が良い作品を生んでいる側面は大きいと思うので、国営みたいな話になると、これまたちょっと理想とは違いますね。

でも、自由競争に任せるというのは、一方で失われる物も潔しとしないといけません。

アーケードゲームなどはその例でしょう(まだ滅びてないって!)。
似たような所で、コンシューマゲーム市場も、一時の「脳トレ」ブームで市場が広がった反動で、昔ながらの「ゲームっぽい」作品はかなり淘汰されてます。

漫画やアニメも、10年後あたりには淘汰を経て、全く別物に「進化」しているかもしれません。

実際、アニメで言えば、本当の意味で世界を席巻しているのは、「ポケモン」「ドラゴンボール」、海外作では「ドーラといっしょに大冒険」等であって(決して「アキラ」「甲殻機動隊」「宮崎アニメ」などでは無く)、いわゆる「サブカル」とは言いにくい作品とも思います。

いずれ、そういうものしか生き残れない世界になったりもするかもしれません。

この話題に遠いような近いような、ちょっと面白い記事がありました。

ジャイアントパンダ、絶滅させればいい
(2009年 09月 24日 ロイター)

「支援を断つべきだと思う。一定の尊厳をもって絶えるのを放っておこう」

これを読んだ時、これもある意味慧眼だなぁと思いました。

パンダという種は(人間の責が無かったとしても)、自然と絶滅に向かったと思えるので、人為的に延命するのも自然に背いている…という考え方でしょうか。(もしくは、単に大金をつぎ込むほどの価値は無いという考えか)
今まで、こんな風に考えたことは無かったので、衝撃的でした…。

もっとも、道理ではわかるのですが、心情的には素直に同調できない部分もありますけどね。
パンダも含めて、なるべく多くの種に存続して欲しい…という気持ちもあります(もちろん、人間が最優先なんですが)。難しいですね。

その意味では、文化や商品なども同様かもしれません。

難しい問題です。自分では結論出てません。まあ、結論が出た所で、どうなるわけでもないですが。

結局、ケ・セラ・セラ~(by 髭男爵)…と言うしか無いのかも…。

(2009.9.25)

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