イスタンブル適当旅行・15
年を越してしまいましたが…、毎度のトルコ・イスタンブル旅日記です。
(多分、今週で最後です…)
第一回はこちらです。
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(L=イェディクレ M=リュステム・パシャ・ジャーミィ A=スルタンアフメット)
この日は、朝から電車(トラムじゃなく)に乗って、「イェディクレ」へ向かいます。
まず、スルタンアフメット地区の海沿いにある、ジャンクルタラン駅へ。
海沿いには、コンスタンティノープルの城壁の遺構がめぐっています。
駅からも、さりげなく城壁の一部が見えます。
ジャンクルタラン駅から列車に乗ります。
ここでも、例のアクビルが使えます。便利だなあ。
10分ほどで目的地、イェディクレ駅に到着。
ここには、ビザンチン時代に作られた、陸側の城壁の拠点のひとつ「イェディクレ要塞」があるのです。
おお、駅からもすでに要塞の塔が見えてます!
「この、金角湾からはじまってマルモラ海に至る陸側の城壁は、全長にして六キロ半は越える長さである。場外に立って眺めると、三重に重なってそびえ立つ城壁は陽をさえぎるように高く、さすがに地中海世界で最も堅固な城壁と言われるのもうなずけた。」
(コンスタンティノープルの陥落より)
コンスタンティノープルの攻略戦では、この陸側の城壁に対してオスマントルコの執拗な攻撃が行われたのです。
私は、この城壁や城塞を間近に見てみたいと思っていました。このイェディクレはそれを堪能するには最適な場所でしょう。
イェディクレ要塞、エントランス付近。要塞の塔がど迫力!
イェディクレとは、七つの塔という意味だそうです。
しかし実は…
ガイドブックによると、この日(水曜日)は要塞は休みとのことなんです…。
それはわかっていたものの、外からでもひと目見たいと、わざわざ電車に乗ってやって来たのです。
ということで、入り口だけでも覗いて帰ろうと思って近づいてみると…
なんと、ちゃんと開いているじゃないですか!?
どういうことかよくわかりませんが、ラッキー!!
喜んで入ってみることにしました。有料とはいえ、安い5YTL(約400円)。
[ イェディクレ要塞 ]
中は城壁に囲まれた広大な広場になっています。
中には、椅子に座った職員のおじいさんがいるくらいで、お客は誰一人いません。
マイナー観光地なのかな、ここ…。
ここ全体がコンスタンティノープルの城壁だと思っていましたが、説明板を読むと、オスマントルコが征服した後、もともとの城壁に独自の要塞を付け加えたものだそうです。
この広場は、オスマントルコ時代のものということなんですね。
要塞内の塔や地下牢跡は、好き勝手に見て回れます。
それどころか、城壁にさえ勝手に上れるという自由度の高さ。
しかし…その城壁の上には、手すりも何もない…落ちたら死にます。
こんな観光地、日本じゃ絶対にあり得ない…。
高い所が少し苦手な私は、かなり緊張しました。まあ、絶景なことは間違いありませんが。
要塞から見下ろす城壁。これがかつては金角湾まで続いていたんですね。
城壁をぐるっと回って、要塞内を一望できる場所へ。
イェディクレ要塞全貌。
実際には凄い高さからの絵なんですが…ちょっとわかりにくいかな…。
城壁を堪能し、広場に降ります。
すると、職員のおじいさん(かなり高齢)が近づいてきて、話しかけてきました。
と言っても、日本語どころか英語でもない。トルコ語でいっしょうけんめい何かを説明してくれています。
ジェスチャーやカタコト英語でなんとか分かった所だと、この広場の中央は、かつてのスルタンが処刑された場所…ということのようです。へぇ~。
(後で調べたところ、イェニチェリ軍団によるオスマン2世の処刑だそうです)
その他にも、おじいさんは何か教えてくれようとしていたようですが、いまひとつわからず…。
そろそろいい時間だったので、お礼を言って要塞を後にしました。
(外壁。こちら側はかつてのコンスタンティノープルの外側ということですね。)
ところが…後でガイドを見て気付いたのですが、実は、この城壁内には博物館があって、財宝などが展示されていたようなのです。
(なんか、特設ステージみたいなものの裏に隠れていて、気づかなかった…)
おじいさんが言いたかったのは、このことだったのか!?
そういえば、帰り際におじいさん、何か残念そうな表情をしていたように見えたのですが…その事が伝わらなかったからかも…。
うう…惜しいことをした…。
(続く…)
(2010.1.4)
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