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シェンムー街

鈴木裕氏の超大作『シェンムー』が復活
(ファミ通.com 2010年11月1日…少し前の記事)

「鈴木裕氏総指揮のもとドリームキャストで発売された『シェンムー 一章 横須賀』(1999年12月発売)、『シェンムーII』(2001年9月発売)の外伝的作品が、ケータイ向けの“モバゲータウン”と、PC向けの“Yahoo!モバゲー”でソーシャルゲームとして復活することに。その名も『シェンムー街(シェンムーガイ)』」(上記より引用)

あの、「シェンムー」が復活するのだそうです。
「シェンムー街」公式ページ

「シェンムー」の名を聞くと、苦笑いをする人もあります。

作品そのものの良し悪しよりも、「物凄い開発費をかけて、モノにならなかった作品」としての知名度が上回っているように思えます。
(I、II合わせて、開発費70億円とも言われています。一方、販売本数は開発費に見合うほどは伸びなかったようです)

WikiPediaで「シェンムー」を調べると、概要説明で以下のように書かれています。

「発売前の情報では「行きたい所に行き、見たい物を見て、触わりたいものを触わる」というコンセプトを発表していたが、実質的に触れたり操作出来るものは、オブジェクトの膨大さと比較すると意外と少なく、目に映る物を操作することはほとんどできず、現在出回っているゲームソフトなら容易に押し倒せるようなポリバケツや空き缶等、固定された場所から動かしたりすることもできない。」

…ちょっと悪意のある書き方のような…。
シェンムーをあまり好まない事情通の方が書いたんじゃないかな…。
(現在出回っているソフトと比較したってしかたないのに…)

実際、関わった方から、色々大変だった話なども聞いたことはありました。
あと、嘘か本当か、「プレイヤーが絶対見ることのできない裏側の絵まで、丁寧に作り込むよう指示された」…なんて話もあったとか。
(ビンボー症の私からすると考えられない…。私なら、そんな所を作りこむ人がいたらむしろ止めておけと言いそう)

そんなシェンムーですが…

実は私、シェンムー大好きなんです。
I、IIともにプレイしました。IIに至っては2回プレイしています。

純粋なプレイヤーとして考えると、別に制作過程がどんなドロドロしていようが、どんなに赤字になってようが、関係ありません。
(というか、そんな話、シェンムーでなくても良くありますよね。ゲームに限らず、映画やアニメ等でも…)

要は、出来上がった作品が楽しめれば良いのです。
で、私は楽しめました。

このゲーム、当時としてはなかなかエポックメイキングな部分も多いのです。

前半こき下ろしていたWikipediaでも、後半で以下のように書かれています。

「しかし現在の視点から見れば、仮想的な街空間をまるごと再現して自由に行動できるというフリーローミングスタイルの先駆けであり、その後2001年に発売された『Grand Theft Auto III』が、この世代のゲーム機最大の大ヒット作となったことからも、非常に惜しい先見の明があったソフトと振り返ることもできる。(ただしシェンムーは観光気分で街を散策する一方、GTAは犯罪を中心にしてゲームを進めるという点で根本的に目指す方向性が異なると言える。)」

(まあ、書いたのが前半と違う人なのかな・笑)

Grand Theft Auto(GTA)は、世界的に大ヒットしました。ギョーカイでも良いゲームとして評価されています。
その礎となったのですから、シェンムーも評価されて然るべきではないかと。

ちなみに、私は、正直GTAは好きではありません。
一度プレイしたことがあるのですが、「ターゲットの人間を、チェーンソーでぶった斬って来い」というようなミッションが出て、続ける意欲を無くしてやめました。

それに比べると、シェンムーの世界観は(暴力シーンもありますが)、素朴な正義感に包まれていて、プレイしていて気分が良いです。

加えて、世界が自由でリアル(時間経過や天気の変化もある)なので、実際にこの世界で暮らしている感覚を味わえます。
(まあ、時間制限があるので、あまりのんびりもしてられないけど)

私はシェンムーIIの方が好きなのですが、あの香港の街は楽しかった。

裏路地に入ってみたり、誰もいない九龍城を探検してみたり。
街ゆく人はみんな、話しかけると(一応)反応してくれますし。
本当に「世界街歩き」しているかのような感覚になれました。

好きが高じて、そのプレイ後、香港に実際行ってしまいました(笑)。
(そして、香港の裏通りを、あのBGMを聞きながらそぞろ歩きました)
まあ、既に九龍城は無く、現存する場所も細かい所は全然違いましたけどね。

Bunbu
(文武廟。美人拳法家とかはいませんでした)

世界観に加えて、登場キャラクターが良い。

まず、主人公の芭月 涼。

このリョウ君、男前で腕っぷしは強いものの、朴訥で単純で天然なキャラです。
大事な任務の合間に、お金が足りなくなって、荷物運びや、露店の「落とし玉」(スマートボールみたいなやつ)の店番バイトをやったりします。
落とし玉、やっていきませんか~」「落とし玉、いかがですか~
(↑まじめに呼び込みをするリョウ。まあ、プレイヤーなわけですが)。

そこに現れる、香港の男レン。
彼は逆に、(根っからの悪人ではないものの)小ズルく、しばしばリョウ君を騙したりします。
でも、リョウ君、騙されたことに気付いて怒っても、すぐにレンに言いくるめられて「あ、そう…」みたいに許してしまいます。
なんてイイやつ(というか、単純)。
一見、リョウ君がいじめられっ子のようにも思えてしまいますが、戦ってみれば圧倒的に強い。
その内に秘めた実力と、ボケキャラのギャップが微笑ましくて良いのです。
ツッコミのレンとボケのリョウは、徐々に良いコンビに見えてきたります。

そして終盤、リョウは物語の核心にせまり、レンたちと別れてひとり桂林に向かいます。

そこで出会った、ヒロインの莎花(シェンファ)。
その彼女が、これまたリョウに輪をかけた天然キャラ(に見える)…。

桂林の山道を長々歩いて、目的地に向かう二人のやりとり。
天然同士のかけあいが、らちが明かなくて可笑しいこと。だれか突っ込んでやれよ、と言いたくなる。
「もやもやさま~ず」を見ているかのような感覚です。
(で、時々川の一本橋から落ちて、「リョォォ~!」とシェンファに叫ばれる・笑)

いや、ふざけて書いているように見えるかもしれませんが、この全体的に、ほんわかした雰囲気が、すごく居心地が良いのです。
(本来、ハードボイルドな話のはずでは…)

唯一文句があるとすれば、続編が出ていなかったことです。

それが、今回の『シェンムー街(シェンムーガイ)』で復活とのことで、ちょっと興味あるところ。
もっとも、ソーシャルゲームになるという話なので、昔のシェンムーとはちょっと楽しみ方も違うのかなと思いますが。

正直言えば、また「俺自身が芭月 涼」となって、主人公としてあの世界に浸りたかったです。
それに、あのリアルな街並みが無いとね…。

あの作りで、続編を作って欲しかったです。

桂林からアジアを横断し、中東、ヨーロッパそしてアメリカへ…(勝手な想像)。
IIの香港のように、世界各都市の街歩きを楽しめるゲームにして欲しかった…。

(2010.11.16)

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コメント

> ちなみに、私は、正直GTAは好きではありません。

Fallout面白いよ面白いよFallout。
舞台は核戦争による文明崩壊後のアメリカなので、基本的には暴力の渦巻く世界ですが、どの勢力に「肩入れするか」を含めて、極悪人プレイも救世主プレイも思いのまま。

日本のRPGのように他人を助けて回ることも出来れば、自分の目の前に現れた人間を当たるそばから殺して回ることも出来ます(そういうプレイをしていると補給で困るでしょうが)。

バグが結構あって、調子良く進めているといきなりフリーズとかもありますが、それを差し引いても面白いです。

投稿: 深井 | 2010年11月25日 (木) 20時45分

Fallout、名前は知ってました。面白そうですね。

この手のGTA系(FPS系?)のゲームも、システム的には嫌いじゃないです。
以前PS2では、「ゲッタウェイ」とか、「マーセナリーズ」とか、プレイしたことはあります。
両方ともやはりCERO年齢制限の高めのゲームでしたが、GTAほど酷くはなく、結構楽しめました。
(マーセナリーズは結局、難しくてクリアできませんでしたが。洋ゲーは、難度が高くてクリアできない恐怖感はあるかも…。)

もっとも、最近は、Flashいじりと、このBlogで時間を食いすぎて、据え置き機のゲームをしばらくまともに遊んでないですね…。最新機種のゲームとかも、やっておかないといかんと思いつつ…。

今、DSで「ソラトロボ」遊んでます。
ゲームシステム的には、それほど特筆すべき部分は無いですが、世界観や絵柄が好みで、楽しめています。
難度も低目なのも良いです(今のところ)。

投稿: 適研所長 | 2010年11月26日 (金) 21時24分

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