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トロンとM-1

トロン レガシー」を見てきました。

私は、前作「トロン」が好きでした。

…というと、今回の感想も予想できるとは思いますが…

やっぱり、「面白さ」という意味で前作は超えてないですね。

ノスタルジー要素もあるとは思います。
続編はその面でかなり不利。よほど超えてないと評価されませんから。

それに、当時の環境。CGアニメというもの自体が、珍しかったですからね。
当時の目には、あのテクスチャの無い生ポリゴンのCGシーンも、新鮮に映ったものでした。
(実際には、旧トロンで純粋なCGのシーンというのはごく少なくて、背景などはほとんど手書きだったりするようですが…)

当時は、CGがまだ実写とは程遠く「いかにもCGの世界」というのが表現可能だったんですよね。
だから、アートともいえるあの不思議な世界観が表現できた。

しかし、今やCGは実写と見分けがつかないような表現が可能になり、逆に「いかにもCG世界」を表現するのが難しくなってしまいました。
そんな現代に、当時のような驚きを創造するのは、なかなか難しかったのかもしれません。

そこに加えて、さらにいくつか惜しい点も。

まずストーリーや世界設定。

前作では、主人公フリンや敵のMCPの目的がはっきりしていて納得しやすかったし、あと、現実世界のものをコンピューターに取り込めてしまう装置のSF設定なんかも、一応あったんですよね(まあ無理はあるけど)。

そのあたりが、今回は端折られていて、いまひとつ各人が何をしたいのか良くわかりにくく、納得感も薄い。
まあ、最近は、「雰囲気がカッコよければ、辻褄はどうでも良い」という風潮もあるのだとは思いますけど。

あと、続編とはいうものの、当時の設定や物語もかなり無視しています。
なんで、前作で真っ先に消去された「クルー」があんな立場で生き残っていたのか、とか、なぜか「トロン」が悪の手下になり、端役になり下がっているとか…よくわからない。
(裏設定とか、あるのだろうか…)

それから、「3D」について。
一応、3D版で鑑賞したのですが、思ったより地味でした。遠慮がちというか。
コンピュータ世界では、もっと大胆な表現をしても良かったんじゃないかなと。
あまりやりすぎると酔う人が出るから…という配慮なんでしょうか?

それどころか、冒頭の現実世界のほとんどのシーンは3Dですらないという不思議さ。
コンピュータ世界のシーンと差別化したかったのかな、とも思いますが、コンピュータ世界も地味なので、その意味も薄く感じます。

いろいろ愚痴を書いてしまいましたが…でも、見所が全くないという事でもないです。

新しいライトサイクルや、ライトファイターなどもなかなかカッコイイし、兵士のコスチュームは明らかに今回の方がカッコイイ。
曲(ダフトパンクだそうで)も、当時を意識したレトロなシンセ調で、これもまた良い。
昔の比較などしなければ、一本の映画としてそれなりには楽しめると思います。

レガシーを見たすぐ直後に、持っている旧作DVDを見直してしまいました。
うむ、やっぱり面白い。

実は、「旧作トロン」、当時の興行成績はあまり良くなかったらしいですけどね。
以前見たCGの特番か何かで、旧スタッフも当時を振り返って「あれは失敗だったけど…」とか、言ってました。
だから、実際には「やっぱ昔のトロンの方が良いよね~」というほど、当時は評価されていなかったというのが事実かも…。
いやいや、一部の人々には大きな影響を与えた、エポックメイクな作品だと思いますよ。

今回見直していて、あるコンピュータ世界の背景に「パックマン」がいるのを発見。
効果音にもうっすらパックマンが入っていました。
おおらかな時代だったんだなあ。

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最後の「M-1」見ました。

優勝は、「笑い飯」。
確かに面白かったと思います。

まあ、シナリオ的にも、ここで笑い飯が取って有終の美を飾るというのは、アリなんじゃないですかね。

いや、「シナリオ」とは言いましたが、別に出来レースだったと思うわけでは無いですよ。
ただ、審査員の方々も、エンターテナーとして、優勝して一番盛り上がるのは誰か…と考える部分もあったかもしれないと思って。

実は個人的に最も大笑いしたのは、惜しくも敗れた「スリムクラブ」の方だったんですよね…。(世間的もそういう声があるようですが…)

スリムクラブって、以前、「エンタ」で「フランチェン」の一本ネタをやってた人たちですよね。
漫才を見るのは初めてでした。面白いじゃないですか。
スピードで魅せるコンビが多い中、あんなスローなテンポで、「間」で笑わせる漫才なんて。

ただ、ネタというより変な空気で笑いを誘う部分もあったり、スローな分、笑いの総数は少なかったというのもあるんですよね。
笑い飯の準決勝のネタの方が、笑いの数では圧倒してました(私的には)。

決勝と準決勝(そしてこれまでの功績)を総合して考えると、笑い飯優勝という評価も納得です。

スリムクラブとしても、優勝はせずとも実力を示せて、知名度も上がったわけですから、良かったんじゃないですかね。
かつてのオードリーのような例もありますし、もしかすると、優勝よりも価値のあるものを手に入れた可能性も、あるかも…。

(2010.12.27)

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