« 2012 謹賀新年 | トップページ | 高野山 »

科学的なるもの

たまたま駅で入手した、R25(No.299 12/15-1/18)の記事を見て。
(R25って年齢でもない私が読んでるのは置いておいて)

R25の記事って、割と穏健なものが多く、好印象だったのですが、これはあまりにも…。

巻末連載のコラム記事。
まあ、あまり良い感想じゃないので、タイトルとか筆者名は割愛。

占いというものについて、考察しているのですが、その中で。

「運勢は非科学的だと思う人もいるだろうが、先頃公表された「福島原子力事故調査報告書」(東京電力)などが科学的なるものの典型である。(中略)因果関係を明確にするのが科学だが、実際は起きてしまった結果から原因を想定しているだけ。(中略)早い話、科学とは判断や責任を回避する方便にすぎず、「考える」ことから逃げているのだ。ちなみに原発の安全管理は確率論をベースにしているが、「確率論的な(stochastic)」の語源はギリシャ語のstochastesで、占い師を意味している。最初から占いの一種なのに、それをそのまま信仰するからこういう結果を招いてしまったのである。」

まあ、なんというか、要は原発事故をネタに科学批判ですね。

以前もちょっと書いたのですが、原発の件にかこつけた科学批判を良く見る(聞く)ようになりました。
よくあるパターンが
「科学者が安全だと言っていた原発は、実際は危険だった。だから科学は信用ならない。」

まあ、そんなことを言いたくなる気は、分からなくもないのだけど、ちょっと冷静に考えて。

まず、原発が科学の全てじゃないです。
これで科学を信用しないというなら、自動車や家電製品も信用すべきではないのでは?
現に自動車は年に何人も人を殺している訳だし。

科学が確率論的なことが多いのは、確かに、そうだと思います。
そもそも、科学で絶対(100%)というのはまずあり得ない。そういうもの。
(逆に100%大丈夫なんて言い切るものの方が、信用できない。それはむしろオカルト。)

あとは、どれくらいなら「大丈夫」というか。その判断はむしろ科学というより人の問題だと思います。
宇宙から隕石が降って来て、頭に当たる確率だって、0%ではない。
でも、みんなそれを日々怖がって過ごしたりはしていませんよね。

ちょっと思うのが、科学批判派ほど、
「「科学擁護派は、科学が万能だと思っている」と思い込んでいる」気がするんですよね。

でも、科学(現代科学)が万能だ、なんて思っている科学者はいないんじゃないかと。

究極的には、科学はほとんど全ての物事を解明/説明できるかもしれません。
が、現代の科学が全ての物事を解明/説明できるわけでは全然ありません。
(もし全て解明しているのなら、全世界の科学者は失職してます)
万物の摂理が書かれた究極の本があったとして、現代はまだその数ページしか読んでない状態。
でも、読めた部分からは、かなりの恩恵(わずかに悪用もあるにせよ)を受けています。

科学というのは、科学者など一部の特権階級のものではなく、もっと身近で単純なものだと思うんですよね。

「物事の理屈・道理を明らかにして体系化する行為」でしかないんじゃないかなと。
水を火にかければお湯が湧くとか、塩はなめればしょっぱいとか。
それを否定するということは、「お湯を沸かすためにどうすれば良いかなんて、わからなくていい」って言うようなものかなと。

あ、念のために言うと、私は科学擁護論者ではあるけど、原発推進論者ではないです。
前も書いたけど、できるなら、原発は使わないで済むにこした事は無いと思ってます。
ただ、今現在、即全廃すべき(して大丈夫)かどうかは、また別の話ですが。

-----

毎年、新年会と称して、恩師の家に招いてもらっているのですが、恩師は理系の大学教授、ある意味、科学者なわけです。

なので、科学というものについて語りあってみたい…なんて、毎年、ほのかな誘惑に襲われるのですが…

新年からそんな重い話題もどうかと思って言い出せず。

加えて、自分のような人間が科学を語ると、どうにもオタクっぽい空気になりそうで。
当時デキの悪い学生だった自分ですし、数学や物理など全く不得意で、科学を語っても上っ面だけで実が伴わない。(相対論とか量子論とか、話としては好きですが、式を出されてもチンプンカンプン)

それに、私なんかより優秀な卒業生(現役理科教師)の前ですからねえ。

ただ、今年は、恩師が「教育学の方法論にも科学的なアプローチが必要」など(めずらしく)熱く語ってくれたので、便乗してそういう話をするにも良い機会だったのかも、と後になって思いました。

どうも、機転がきかないというか、アドリブに弱いのを後悔することが多いです。

(2012.1.6)

|

« 2012 謹賀新年 | トップページ | 高野山 »

日記・コラム・つぶやき」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/533792/53672780

この記事へのトラックバック一覧です: 科学的なるもの:

« 2012 謹賀新年 | トップページ | 高野山 »