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確率をなめるな

また、駅で入手した、R25(No.302 02/16-03/01)の記事を見て。
(あらかじめ言っておくと、私は基本、R25の論調は嫌いじゃないのですよ。)

またもや、巻末連載のコラム記事に、カチッと来てしまった。
(タイトルとか筆者名は、また割愛。でも、前回とは違う筆者のようですが…)

先日、東大の研究者が発表した、「首都圏でマグニチュード7以上の直下型地震が起こる確率」についての記事。

一時は「マグニチュード7以上の直下型地震の起こる確率は、4年以内に70%」と言われていました。
確かに、その記事は読んだ記憶があり、ちょっとびっくりしましたね。
その後、再計算などを経て「50%」に修正され、また京大の計算では「5年以内に28%」とされたため、当初感じたものよりは、だいぶ確率は低いようだという所に落ち着きました。

…という事実があったわけですが、これに対するコラムでのコメントが…

「計算方法と元データの違いで、確率などいくらでも変わってしまうのだ。まあ、最先端の科学技術などといっても、まだまだこんなものです。
だいたい確率とかパーセントなんて、天気予報の降水確率以外はほとんど役に立たない数字だと考えて間違いない。」

現在の科学で地震の予想が難しいのは、それは確かにその通りですが…。
いや、もしかすると、どんなに科学が進んでも、地震予知を数日の誤差で予知するのはムリかもしれません。(カオス要素が高く、しかも扱うものが巨大ですからね…)

でも、それをもって「確率なんて天気予報くらいにしか役に立たない数字」と断ずるのは、乱暴すぎませんかね。

確率を考えるのがそんなに無意味というなら、100本に1本だけアタリのくじと、10000本に1本だけアタリのくじ、どっちも同じだけ期待して買っちゃう訳ですね。

それに、1000年に1度の確率で起こる津波なんて対策したって無駄だし、放射線の確率的影響なんてほっとけば良いという事ですね。
鷹揚ですなあ。

…でも、天気予報だけは信用してるんだ(笑)。
天気予報なんて、それこそ確率と科学の賜物ですけどね。

さらにこの筆者さんは、医者の余命告知の例を出し
「生存率が50%とは、いったいどういうことだろう。ぼくたちの命はみなひとつきりで、半分生きて半分死ぬことなどできない。」

なんて、すっとぼけたことも書いてます。

「生存率50%」は確率ですが、「半分生きて半分死ぬ」は割合の話じゃないですか。
「ピザを半分食べた=50%食べた」というのと同じですが、これは確率の話じゃないですよね。

まあ、筆者は、実際は知的な人なんだと思いますけどね。こんなコラムの連載を長く任されているような方ですから。
たまたま今回は、勢い書いているうちに筆が滑ってしまったということなんでしょう。

実は私も、「4年以内に70%」のニュースを見た時に、少し「?」と感じた事はありました。
でも、この記事とは違う部分で。

上でも触れた「1000年に1度の津波」のこととか、「放射線で0.5%発ガン率が上がる」なんて微細な確率のことに、センシティブな反応をする人も多かったような…。

しかし、「4年以内に70%」の記事を見ても、あまりパニックが起こったり、首都圏大脱出が起こったという話は聞かなかったので、その温度差を不思議に思ったのです。

仮に「5年以内に28%」だって、上記の件に比べたらベラボーに高い確率ですよ。

ゲームで例えると、特殊能力(クリティカルヒットとか)が28%の確率で発動するモンスターなんていえば、かなり危険な相手ですからね。

そう考えると、首都圏での放射線に感じる数倍の恐怖感を抱いていてもおかしくないと思ったのですが。

まあ、だからと言って、危機感を抱かなくてはおかしい…と思っている訳ではありません。温度差が不思議だと思っただけです。

「過度に恐れる必要はない」という点では、R25のコラム筆者の方と似てますね。

ただ、違うのは、確率というものは、考えても無駄なのではなく、考えた上で判断材料にすべきものだと思う所。
確率を適切に把握する事が、危機を回避する手助けになったり、無駄な恐怖感を消してくれることもあるんじゃないかなと。

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イラッとする話になってしまったので、口直しに癒し系(?)な話題。

[ Cloudscapes(クラウドスケープ)]

東京都現代美術館(MOT)にて。

Cloud01

室内の空気環境を調整し、地上3mの位置に人工的な雲を発生させる仕組み。
階段を登ることで、雲の下→雲の中→雲の上という3つの世界を体験できます。

実際に中に入ってみると、確かに、「雲」を実感できました。
霧というよりは、もっと実体感があるものがゆっくり漂っている感じ(微粒子が空間に静止している感じがある)。

Cloud02

ビニールハウスの中ほどに雲ができている…(わかるかな)。

中に入って、少し仕組みを理解しました。

上の方はヒーターで暖められられ、暖かい空気の層ができている。
ミストを噴霧すると、冷たい層と暖かい層の間に雲のように溜まるという仕組みですね、多分。

このシステムの電力は、近くに設置されたソーラーパネルから供給されているそう。

これも、一種の現代芸術なんですね(ソーラーパネルも込みで)。

↓同じMOTで。

Techno

屋外に設置された展示ルーム。

Techno02

テクノ手芸部」?

なんだそりゃ?

テクノ手芸は、手芸と電子工作を組み合わせた新しいクラフト…なんだって。
(詳しくは上記リンクを)

展示がこの中で行われていました(中の写真はないけど)。

目を光らせて、倒れるウサギのぬいぐるみとか…バカバカしくてちょっと面白い。

これもまた、現代芸術の一種のようです。
ふところ広いですよね、現代芸術。

(2012.2.24)

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