山に棲む恐怖
今回の話はかなり怖いので、心臓の弱い方、想像力のある方は読まないほうが良いかもしれません…。
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私のカミサンは、「古民家」が好きです。
先日も、20年ほど前の新聞スクラップを頼りに、群馬県みどり市の山奥に古民家探訪に向かいました。
私は、そこまで好きというわけでもないですが…少なくとも山道ドライブは楽しめるので、同行したのでした。
山奥では、我々の他に通行する車もほとんどなく、静かで快適なドライブを楽しめました。
目的の古民家は、さほど苦労なく見つかりました。
十七世紀半ばに作られた家だそうです。
20年前の記事では、老夫婦が暮らしていたようですが、さすがに現在は人気も無く、半ば廃屋となってしまっているように見えました。
(さすがに、無断で庭まで立ち入るのは気が引けたので、こんな写真しか撮れませんでした)
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そして、その帰り道。
この界隈には、その他にも廃屋が多く、カミサンは興味津々。
いくつかの民家の近くでは車を停め、私も写真を撮ったりしました。
(これも廃屋)
そんな感じで、何度も寄り道をしながら帰っていると…
またカミサンが、道からやや奥まった場所に建つ、廃屋と思しき物件を発見しました。
車を停めると、カミサンは写真を撮ってくると言います。
さすがに私は、もう車を降りるのも面倒になり、待っていることにしました。
思えばそのとき、本能的に「悪い予感」を感じていたのかもしれません…。
カミサンは脇道を歩いて、民家の方へ向かいました。
車からでは様子は見えませんが、何枚もの写真を撮っていたようです。
数分後、カミサンは「収穫アリ」といった面持ちで車に戻ってきました。
そして、車に乗り込もうとしたその時…
「うわぁあああ!!」
突然、カミさんが叫びました。
「何だこれ!? 足…足…」
カミサンが自分の足を指さして、何か言っています。
一体何が…。
ジーンズを穿いたカミサンの足をよーく見ると、なんだか粉のようなものが無数に付いている。
よーく見ると、その粉のようなものはみな、ゆっくり、モゾモゾ…と動いているのです。
(100匹くらいはいた…)
カミサン「だ…ダニだぁ!!」
と、慌てて車から降り、足を叩き出しました。
見れば、すでにシートの上にも、粉が数匹モゾモゾ動いているではないか…ひゃ~!
とりあえず、車に積んであったコロコロクリーナーを出して、片っ端から粘着。
カミサンの方は、ジーンズのものは大方払ったようですが、そもそも靴の方から「汚染」が広がっていたらしいことに気付く。
靴と靴下を脱ぎ、袋に密閉しました。
…どうやら、パッと見では駆逐できたらしい。
一段落したところで、これが何なのか推測する。
最近「老眼」著しい私の目では、はっきり見えないのですが…
動きや光沢などから、トビムシの類ではなさそうに見える。
また、良く見かける、赤いタカラダニ(無害)とも違う。
カミサンが言うには、「足がカギ状に曲がっていた」とのこと。
とすると…かなり嫌な推測が…。
その形状と、近づいた動物を狙って、取りついてきた習性からすると…
やはり吸血性のダニではないか…?
最悪の場合、「ツツガムシ」なのではないか?
嫌~な気分を抱えたまま、帰宅しました。
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帰宅後、靴を入れた袋を見ると、案の定、中には何匹かの動くものが…。
こうなったら、種類を特定してやる…と、透明なセロファンテープに貼り付けて駆除。
虫眼鏡で拡大して見ると、形状がハッキリ見えてきた…
(粘着テープが柄付きだったので、所々赤くなってます…)
苦労してなんとか撮影。久々のRICOH R10の接写力。
体長は1mmくらいか。
うわぁ…
確かに、この曲がった足の感じが、吸血っぽい…。
しかし、これを見ても、自分では種類が特定できません。(ダニの種類なんて、そんなに知らんよ…)
そこで、ネットで似たような写真を探してみるが…なかなか、そっくりなものはありません。
一つ気付いたのが、足が6本というところ。ダニはクモに近いので、通常8本のはず。
その視点で見ると…よく出ている「ツツガムシ」の写真が、足6本じゃないですか。
ま、まさか…。
しかし、全体の形状が全然違う。
形状で見ると一番「マダニ」に近いのだが、マダニは8本だし。
そこでさらにいろいろ検索してみたら…
…ビンゴ! ありました。
マダニも幼体の時には、足が6本なんですね…知らなかった。
上記リンクだと、形はあまり似ていませんが、その他のページで、そっくりな写真を発見できました。
マダニで間違いないようです。少しホッとした。
マダニも吸血性であることに違いないのですが…
マダニであれば、自分も昔、噛まれた経験がありました。
その時のヤツは成虫でもっと大きく、気付いた時には既に血をタップリ吸っていて、小指の爪くらいの大きさに膨れていました(汗)。
風呂で気付いたので、本体はすでに死んでましたが、牙でガッチリ食いついていて…剥がした時には「ブチッ」と音がしましたね…。
(本当は、自分で剥がすのは良くないらしいが…その時は知らなかった)
その後、特に痛くもかゆくもなく、病気もしなかったので、さほど危険なものという認識は無かったのです。
しかし…
そういえば最近、「マダニによる感染症が増えている」という話がニュースになっていましたね…。マダニも危険なんだった…。
…とはいえ、あれから数日経ちましたが、特に何ともないので、大丈夫なようですが…。
結論。
山奥でうかつな所に立ち入ると、大変な目に遭いますよ…という話でした。
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…煽りのわりには、怖くなかったですか?
すみません。
では、そんな方のためには…もう一つネタを。
今回行った先で、はじめて「ケバエの幼虫」軍団に遭遇しました…。
これは、絶対に画像検索してはいけません。
ぎゃああぁぁ~!! これこそ山に潜む恐怖!!
(2013.10.9)
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