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チューリングテスト

前回とちょっと似た傾向の話になってしまいますが…

史上初のチューリングテスト合格スパコンが登場、コンピュータの「知性」を認定
(GIGAZINE 2014.6.9)

「チューリングテストでは30%以上の判定者がコンピュータと人間を判別出来ない場合にテストに合格したとされるところ、Eugeneは判定者の33%から「人間かコンピュータかを判別出来ない」と評価され、見事試験に合格したとのこと。」(引用)

ちなみにその時のコンピュータの設定は「「ウクライナ在住の13歳のユージーン・グーツマン少年」だったそうだ。
つまり、33%の人が、本物の13歳の人間かコンピュータか区別できなかったということ。

これを最初に読んだ時は、スゴいと思いましたね。もうそんな時代になったのかと。

ちょうどこの記事の前日あたりに、職場の雑談で「人工知能は近々実現可能か」なんて話題をしたばかり。さらに、それに対し自分が「10歳くらいのチューリングテストなら、近々実現できるんじゃないですか?」なんて話をしてたところ。既にそれを上回ってますからね。

と、思っていたらその数日後に同じソースで…

史上初のチューリングテスト合格者「Eugene」はテストに合格していないと著名な専門家たちが指摘
(2014.6.12)

「「まったく感銘を受けませんでした。それは、ユージーン君が会話をまったく追従していないからです。彼は、自分の言葉を繰り返すだけで、これは無関係な発言を繰り返すという典型的なチャットボットの特徴です」(引用)

ええっ、そんな話だったのかい?
それじゃまるで「人工無能」の話のように聞こえるが…。

「カーツワイル博士とマーカス博士は、チューリングテストの存在によって人工知能の研究が発展してきており試験自体の意義はともに認めつつも、現時点において、一切の制限を取り除いた条件下においてチューリングテストに合格する人工知能は存在しないという点で意見が一致しているようです。」(引用)

うーむ、残念。

まあ、このナントカ博士たちの見解もどこまで信じられるか、傍目では判断つきかねますけどね。一応はルールに則って成功したわけだし、そこまで悪し様に言われるほど酷くはなかろうと…。

それ以前に「知性」「AI」「人工知能」というものの定義自体がハッキリしてない気もします。

職場の話でも、結局は「人工知能の定義がハッキリしないと、実現可能かなんて判断できない」という結論になってました…。まあ、そりゃそうだ。(私がチューリングテストの話を出したのも、「そんな定義でよいなら」という文脈でした)

じゃあ、期待される「人工知能」ってのは、どんなものなんだろう。

チューリングテストなどからイメージするなら「実在の人間と同じように思考できるもの」ということになりそうですが…

部分的には既に実現できていますよね。

例えば、「将棋のAI」だったら、かなり優秀なものが既にある。
(内部的に単なるデータベースだって、外から知性に見えればOKでしょう。人間の思考だってほとんどはデータベースみたいなものだとも思えるし)

自動運転の自動車も人工知能といえるが、かなりいい線まで行っているらしい。「2020年の東京五輪で実際に自動運転車を走らせ日本の技術力をアピールしたい」なんてことまで言ってるし。(私は、特定の道路に限れば実現可能とは思うが、どこの道でもというのは無理だと思うけどな。田舎の悪路を舐めるなよ)

ただ「特定機能のAIなんて、今でも色々実現できてるし、それじゃ夢が無い! そんなのは違う!」って言われそうですね…。

とはいえ、チューリングテストってのも微妙な気がするんですよね。チューリングテストに成功したら、本当に人工知能と言っていいの…? 

今回の話のように「13歳設定」なんかがアリというのも、引っかかるところ。
それじゃ、「6歳設定」はどうなの? 6歳だって、実在の人間には変わりあるまい。

で、完璧な6歳児のAIができたとして、それでいいのか…? (それがいったい、なんの役に立つのか。)

かといって、「有能な秘書として機能できるもの」などと考えると、今度は別の疑念がわいてくる。

普通の人間だって、「有能な秘書をこなす」のは難しいですからね。これが「知能(知性)の定義とされると、「秘書が出来ない人間は知能(知性)が無い」って話になってしまわないか?(私はできませんよ)

人工知能を作る場合、何を目的とするかで方法論は全然変わってくる気はします。
究極的には、すべての面で通常の人間を凌駕する人工知能もできるかもしれないけど、今の段階でそこまで求めるのはちょっと厳しすぎる。

まずは「将棋」「自動運転」レベルの、特定の職能に特化した「人工知能」からコツコツ実現していく…で良いんじゃないかな。少なくとも、6歳のチューリングテストよりは実用的です。

感情を認識するロボット」なんてのは、まだまだどーでも良いと思うんです。それ以前に力を注ぐべきことはあるんじゃないかなと。

うーん、また途中で論点が微妙にズレてしまった気がするが…。

でも、面倒なのでもう推敲しません。そんな私は、まさに「天然無能」。

(2014.6.13)

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コメント

まぁチューリングテストってのは

*知性は定義不能*だから、人間が「これは知性を持っていない」とどうしても言えないものを知性を持つものということにしよう

という後ろ向きな手法なので、いろいろとモヤモヤしてしまうのは仕方がないところがありますね。

投稿: 深井 | 2014年6月20日 (金) 01時08分

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