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レンガについて知っておきたいこと

Photoshaopのフィルターのテクスチャライザーで「レンガ」を実行すると、こんな絵が一発でできます。

Renga_ps

Photoshopのフィルター、便利ですよね!

…だが、実際にはこんなレンガの積み方をした建物は存在しない!
(全く存在しないことはないが、ほとんど存在しない)

この積み方では薄い壁しか造れず、強度が弱くなるからです。

なので、リアルな設定のゲーム背景などに、安易にこのフィルターを使ってしまうと、恥ずかしいことになります。

最近自分も、手描きの絵を描くのが面倒になって、Photoshpのフィルターや、シェイプやエフェクトを多用してしまうんですが…こういうのに安易に頼りすぎると、ダメだということですね…。
(まあ、自作のFlashゲームには使ってますけどね…)

先日、深谷に行ってレンガ窯を見たこともあり、レンガについてちょっとまとめてみたくなりました。(以前にも、散発的に書いたことはありましたが)

レンガの積み方は、主に3種類あります。

[ フランス積み ]

Renga01

レンガの長い面を「長手」、短い面を「小口」といいますが、これは
「長手・小口・長手・小口…」と積んでいく積み方です。

もっとも美しい積み方と言われているらしいです(高崎駅の新幹線待合の説明板より)。

群馬の富岡製糸場には、この積み方が多いです。
フランス人技師が関わっていたからか。

[ イギリス積み ]

Renga06_usui

Renga04

「長手・長手…」と、「小口・小口…」を交互に積んでいく積み方です。

最も堅実で、合理的な積み方らしいです(同上高崎駅情報)。

碓氷峠の「めがね橋」は、この積み方です。

[ ドイツ積み ]

Renga06

一見、「Photoshop積み」と同じにも見えますが、ちょっと違う。

「小口・小口・小口……」と積んでいく積み方です。(小口積みともいう)
(Photoshop積みは、「長手・長手…」)

深谷煉瓦はこの積み方。ドイツ人技術者が関わったからですね。
深谷駅や、東京駅の大部分は、この積み方です。

Renga09

深谷駅駅舎。新しいものですが。

この他に、長手・長手…で数段積み、小口・小口…を1段挟む、「アメリカ積み」というのもあるようですが、見たことはありません。強度も弱いらしいです。

あと、街の建物で、時々Photoshop積み(長手積み)を見ることがありますが、たいてい装飾タイルで、本物のレンガではありません。

また、薄い壁で良ければ長手積みでも良いわけです。
花壇などには使われることもありますね。

Renga03

↑これ、富岡製糸場の一部の建物の壁だが、長手積みです。
なぜこの積み方なのかは、不明。薄い壁なのかもしれない。
稀にはあるんですね。

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中世ファンタジーの世界観の建物を描くとき、ついレンガで描きたくなってしまいますが…

そもそも、ヨーロッパの建築物は、レンガでなく石造りが多いですよね。

Stone02

フィレンツェの貴族の館。
遠目にはレンガにも見えますが、石材。
積み方も規則的ではなく不揃いです。

Stone03

イギリス、ドーバー城。
細かい石が不規則に積まれています。

Stone01

モン・サン・ミシェルの壁。(…だと思う)。

Stone04

群馬、ロックハート城。
もともと、スコットランドのだった城らしい。

Stone05

ノルウェー、アーケシュフース城。

Stone06

イスタンブル、 イエディクレ要塞。
断面で、石の積み方がわかります。

最近、私自身は仕事で絵を描くことはほとんど無く、むしろデザイナーさんに依頼をする方が多いのですが…

指示をするときに、あんまり細かいことは言いたくないんですよね。
(細かく言うことでデザイナーさんのやる気を削ぎたくないので)

だから、デザイナーさんには、ぜひこういう知識をつけてもらって、「レンガ倉庫を描いてください」って頼んだ時には、逆に「イギリス積みッスか? フランス積みッスか?」って聞いてきて欲しいくらいです。

よろしくお願いします(ここで言うな)。

(2015.7.31)

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