バジリスクの像
ドイツ旅行の話を、ぼちぼち書こうと思ってます。
が、その前に、ちょっとしたこぼれ話その2。
(「その1 「ドイツはボードゲームの国なのか」)
その1の時にも出てきた、ミュンヘンの新市庁舎前、マリエン広場。
その広場に、マリア像を頂に持つ円柱が立っていました。
周りで工事かなにかをしていて、ちょっと見にくかったのですが…
(クリック拡大)
円柱の基部には、4つの「怪獣を倒す天使」の像がありました。
↑は、ドラゴンと大蛇。
反対側、右はライオン。
そして、その左は…。
ん? これは??
わかりますでしょうか?
ニワトリの頭に、ヘビの尻尾。
ファンタジーRPGではおなじみの怪物、「コカトリス」ではないか!?
天使の盾の部分に、ヒントがありそうだ…。
"ET BASILIS CUM"と読める。
「バジリスク」だ!!
RPGの世界ではコカトリスとバジリスクは別物ですが、中世ではごっちゃというか同一のものを指していたようです。
「長い年月をくだるうちに、バジリスク(コッカトリスともいう)はますます醜く、おぞましいものとなり、今日では忘れ去られている。(中略)中世以来、それは鶏冠と、黄色の羽毛と、幅広い翼と、蛇の尾をもつ四本足の鶏となる。」
(ホルヘ・ルイス・ボルヘス 幻獣辞典「バジリスク」の項より引用)
バジリスクの像なんて、初めて見ました。こんなものが、あるんですね。しかも、こんな有名ドコロに。
Wikipediaで「マリエン広場」を調べると、説明がありました。
「4つのプットは、都市がいくつもの災難を克服する様子を象徴して、それぞれ異なった動物と戦っているところが彫られている:ライオンで戦争を、コカトリスでペストを、ドラゴンで飢饉を、ヘビで異説を象徴する」(引用)
(Wikipediaではコカトリスになってますね。ちなみにプットは、天使のことだそう)
しかし、ミュンヘンまで行ってこんなものに気づくなんて、私くらいのものだろう。フフフ…。
マリエン広場の近くには、他にもファンタジックなものがいくつかありました。
同じ市庁舎の脇。
ドラゴンが人々に襲いかかっているかのような彫刻。人々も逃げ惑っている。
竜の像はそれほど珍しくはないですが、これはかなりリアルでカッコイイ。
あと、ちょっと離れたところにある教会前に…
悪魔を倒す大天使ミカエル。
ミカエルさんは、モンサンミシェルなどでもモチーフになってますが、この像では悪魔の造形がいかにも悪魔っぽくて恐ろしい。
と、このように、ドイツはファンタジーファンにも魅力的な所だったのでした。
そのドイツ旅行そのものについては、近々、乞うご期待。
(とか書いとかないと、なかなか思い切りがつかないので…)
(2015.12.8)
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