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水素水

最近になって、「水素水」に対するネガティブな記事をよく見るようになった気がします。

きっかけは多分、あの「いらすとや」さんのイラストなんじゃないかと思いますが…(「水素が5倍、H10O」って皮肉のセンスが良いなあ、と)。

過熱する「水素水」ビジネス うっかりニセ科学にだまされないために
(BuzzFeed Japan 2016.5.19)

この記事では、ニセ科学の記事で私もよく目にする教授の方々がコメントを寄せていました。

「臨床試験で結果を出す前に、健康にいいとか影響を及ぼす、という具体性を欠いた宣伝で水素水を薦めるのは、ニセ科学の主張ということになる」(引用・山形大 天羽優子准教授)

「活性水素水言説では、抗酸化作用を健康効果における“大動脈“として用いているが、しかし本当にその抗酸化作用がヒトに対して効果があるのか、といったことにたいする根拠あるデータはない」(引用・明治大 石川幹人教授)

「「水素水について、メーカーや研究者が消費者に「健康によさそう」という印象を与えようとしているけど、今の時点での位置づけは「ただの水」です。どんな印象を受けようと、あれはただの水。水道水でも一緒。あとはただの水にいくら払いたいかという問題ですね。払いたい人が払うのは自由なので」(引用・大阪大 菊池誠教授)

こういうコメントを大学教授が出すと、「権威が、自分自身で実験もしないで、自説に合わない説を潰そうとしている」みたいに取る人もいそうですが…
私的には、穏当な言い回しにも思えます。要は単純に

現時点では効果を裏付けるデータはないですよ

客観的な根拠を示せないなら、現時点では無いというしかない。それを無理に科学的根拠があるような言い方をすると「ニセ科学」ということになる。
STAP現象と同じようなものですね。

そこまでわかった上で(菊池教授の言うように)、未来の可能性に賭けておカネを払うのは好き好きですね。(ただし、それを他人に強制しなければ)


と、この記事に関連して…
前々からいつか記事に書きたいと思ってたことが。

明治大の石川幹人教授は、ニセ科学(疑似科学)に関する検証サイトを作っています。これがなかなか面白くて有意義なサイトなのです。

明治大学科学コミュニケーション研究所 疑似科学とされるものの科学性評定サイト

ここでは、さまざまな事柄について、ニセ科学かどうかの緻密な検証を行い、その結果を公開しています。これを見ると「科学者は上っ面だけでニセ科学と決めつけてる」などとは決して言えないですよ。

このサイトでは…

・ 活性水素水
・ マイナスイオン
・ グルコサミン
・ ヒアルロン酸
・ 血液型性格診断
・ 幽霊
・ UFO

疑似科学(ニセ科学)

・ コエンザイムQ10

未科学 (現在は科学ではないが、科学になり得る可能性がある)

・ コラーゲン

疑似科学~未科学 (疑似科学よりは少し可能性あり)

・ 温泉

発展途上の科学

・電磁波有害説

判断保留

こんな感じなのですが、ただ、このサイトには「面白い」ところがあって…

ESP(超感覚的知覚、要はテレパシーのような超能力)

未科学

えっ? 透視やテレパシーが、未科学? つまりコエンザイムQ10と同じくらい、科学になり得る可能性があると?

ESPの詳細を見ると、例えば…

データの客観性 (高)
データ収集の理論的妥当性 (高)
社会での公共性 (高)
議論の歴史性 (高)

という、けっこう良い判定になってます。

(ちなみに、活性水素水では、上記はすべて低)

実は、石川先生、NHKの「幻解!超常ファイル」にも出演歴ありですが、超心理学(いわゆる超能力とか)に関して、肯定的な考えを持ってる方らしいのです。
なので、この判定、ちょっとバイアスがかかってそうな気もしてしまいます…。

ESPに関しては、確かにこれまでも数多く検証が行われていて、肯定的と思われる結果も出ているようです。しかし、一方で、他の科学者から検証方法に関しての疑義も出されています。

私の好きな「ASIOS」でも意見が別れたことがあるくらい、懐疑論者の中でも両論ある案件みたいです。

個人的には、「ESPはあってほしい」と思いつつも、ちょっと甘い判定じゃないかと思わないでもないですが…

まあ、これまでに行われてきた検証実験の詳細も知らないので「ちゃんとした実証データがあるのに、気に入らないからそれを無視する」ということになっても良くない態度なので、判断は保留にしておきます。

その意味では、個人的には「温泉」の判定も、ちょっと甘いような気もしますが…これも保留にしときます…(いや、温泉は科学的効能がなくたって、「気分がいい」というだけで充分な効能だと思いますよ…)。


小中学校あたりでもニセ科学についてしっかり教えて、こういうインチキ商品に騙されない知識を子どもたちに授けて欲しい……と、思ったりしたものですが……。

実際はなかなか難しいんですよね。
けっこう有名で大きな会社でも、こういう商品に片足突っ込んでいることがありますよね。
もし生徒の中に、そういう会社に務めている親を持つ子がいると、いじめられたりしそうです。

ニセ科学を撲滅したいと心の中で思っていても、ぐっとこらえてノーコメントに徹している先生も、いるのかもしれません。

(2016.5.22)

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