ヘタウマ馬はにわ
「馬型埴輪」というものがあります。
「おーい! はに丸」の「ひんべえ」といったらわかるかな?
通常↑こんな感じで、けっこう写実的。
ところが…
白藤-V4号墳出土(前橋市粕川町) 5世紀
…なんか、これ馬と違う…
目が顔の前に付いちゃってるし、足が短くてずんぐりむっくりしている…
「本物の馬を見たことがない人が作ったもの」じゃないかと推測されてるようです。
もしくは「画伯」が作ったのでは? いつの時代でもダウンタウン浜ちゃんとか、中居クンみたいな画伯は存在するでしょうから…
ぶっちゃけヘタな埴輪なんですが、一周回ってカワイイですよね。マスコットキャラ的なデザインとしてはよくできてる気がします。
この容姿から「ぐんまちゃんはにわ」なんて呼ばれることもあるようです。
(私的には「マキバオー」に見えるけど)
この埴輪、1/14〜1/23まで、高崎シティギャラリーの「東国千年の都」展で展示されてましたが、もともと「粕川歴史民族資料館」に収蔵されてるものです。
以前行った際、「目が顔の前にある埴輪」のミニコーナーで展示されてました。
一番右のが、「ぐんまちゃんはにわ」ですね。
それもさることながら、一番左のヤツが気になる…
やはり目が顔の前にある馬ハニワだけど…全体の造形がリアルな分、よけいヤバい…
この展示の説明板には
「赤城山南麓には、目が顔の前についた馬がいたのでしょうか」
とすっとぼけたことが書かれてました。(まあ、学芸員ギャグだと思うけど)
(2017.1.20)
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コメント
美術史などの解釈では、造形物を写実一辺倒ではなくデフォルメや抽象化寄りに振るのは、「より高度な表現」とみなされていることがほとんどのはずなんですけどねぇ。
投稿: 深井 | 2017年1月25日 (水) 16時50分
埴輪って、当時もリアルな方が評価が高かったのではないかと感じるんですが、土偶の方は(時代は違うけど)リアルよりデフォルメが珍重されていたように感じられます。
遮光器土偶とか、あれが人間を模したものだとしたら全然リアルではないですが、同じデザインのものがコピーされて広まってますね。評価されていたということでしょうね。
まあ、用途の違いとか、大量生産品かどうかとか、同一に比べられるものではないですが…。
投稿: 適研 | 2017年1月25日 (水) 20時26分